「怒る」という非人道的な行為

 

私は温厚な人間と自覚している。

 

動物に例えると、、んーー、全国知人アンケートを仮にやったとしたら、まあ、ライオンとかサメとかチーターとか何やら凶暴で肉食、気性が荒めな動物には例えられないだろう。カピパラとか、ウサちゃんとか、なんかその辺の草食で穏やかな動物でいいと思う。

 

実際、マジの殴り合いの喧嘩なんて一度もしたことがないし、近しい友人からも比較的温厚だと思われているような気がするし、同僚からも「あなたは温厚だ」とよく言われる

 

 

何か揉め事があったとしたとしても、ごめんなさい、すみません、えへへで済むものは速攻謝るし、自分の信じる正しさを相手に知らしめて、わからせたい。言い負かしたい。という気持ちなんて何処かに落としてしまった。

「コイツ言ってること違う気がするけど、まあいいか」

言うだけ言わせて、相手の満足感が醸成されればこちらもそれでいいのだ。

 

 

さて、こんな風に自らを平和の使者もしくは器の大きい人格者だと認識してグフグフしている自称温厚の自分であるが、ムカついてイライラすることもたまにある。

 



私の前職は営業職だった。簡単にいうと、お客さんに「その値段ならお得かも」と思わせて商品を契約させる。商材は主にクレジットカードに回線契約、コロナ期間なんかはネット環境が生活必需品だし売り込みはしやすかった。

 

ドラマみたいにちゃんと誰がどのくらい売り上げているか貼り出されて、今月あと何件!とか朝礼で発表される。あと、各店舗とリモートで繋げてありがたい精神論を学べるコラムを読み合う朝礼パターンもある。ちゃんと体育会系だ

 

ワタシが個人的に好きだったのが、「チーバくんと一緒になのはな体操」だ。

コチラもある日の朝礼パターンで、元気よく体操して声出して営業する。というコンセプトから行われている。

今考えると、よくやってたな、、、

営業職あるあるだが、やっぱり1年目、2年目は皆とおなじ事をたくさん悩んだ。「この人には絶対必要ないだろうな」「ウチのサービスより、この人にはコッチ(他社)のがいいな」そうおもっても自分を殺し、道化として契約を進める。心が痛いのだ。そんな仕事で稼いだ金で美味しいご飯が、、、いや、なんでもない。それは全然大丈夫だ。食えるよ全然。

 

 

そんなことを思ってしまい、上司に相談した。軽い気持ちだった。

上司の回答はこうだった。

 

 

 

 

 

 

「オイ寝ぼけてるのか?オマエは、この会社の人間で自社サービスを売る人間なんだよ。人助けする慈善団体じゃねえんだよ。営業して、会社に利益を出す。その対価として金をもらう。当事者意識が足りねえんだよ!!」

 

 

 

 

 

、、、概ね、言いたいことはわかった。その通りだと思う。納得したし、この会社に入った以上、この会社の利益のために貢献する。それが社員だ。勝手に私情を挟み利益を損なう人間は要らねえ。道化どころか、悪魔になるべきだ。 死にかけのジジイにクレジットカードを契約させ、一人暮らしのおばあさんの戸建てに光回線を工事させる。私の「ここwi-if飛んでるんで」と言う発言に対し、Wi-Fiという名の鳥か何かと勘違いして頭上を見上げたジジイにも最新のiPhoneを持たせた。

 

ああそうだ、おじいさんディズニー観ます?お孫さんと一緒に観ればいいじゃないですかー!ディズニーのサブスクあるんですよ〜。あ、じゃあアマプラ観ます?プライム会員なら〜〜、、、、

 

確かに、おれが間違っていた。

 

 

 

 

私には当事者意識が足りていないらしい。なるほど。

 

当事者意識というのは営業職の活動を進めるにあたって非常に役に立つ。利益が出たら自分のことのように嬉しくて、損が出てしまったら自分のお金が無くなったかのように悲しくなれば、それはもう時間や神経をどんどん仕事に投入するだろう。土日も働くに違いない。

当事者意識を持てば、ホイホイ契約させて利益を得ることに理由なんていらない。なぜやっているのか?もちろん自分のことだからです。

つまり当事者意識を持てば、単純に労力の投下に糸目をつけなくなる。そういうことだ。

 

 

 

私がそれを持っていなかったのは、シンプルに、営業活動が自分に関係あるものと感じていなかったからだろう。だって、僕は温厚な人間で、普段は病気で一人暮らしのばあちゃんの家にわざわざ光回線の契約をさせたりしない。あと会社が儲かってもしかたねえし。出勤する自分と、休みの自分は別の人間なのだ。最低限、会社にいる間は活動する。しかし、自分事ではないので、やらなくていいのであればやりたくない。自分の営業で会社に利益が出たら悪い気はしないし、損失だしたらアチャ~と思うが、そんなことより早く土日になってほしい。

 

残念ながら当時者意識は持っておらず、上司の言うとおりなのかもしれない。

 

所謂、「最近の若者」ってやつだろう。

認めたくないが。

 

 

 

しかし、なんでこんな怒られたのだろうか、それだけが許せない。我々の様子を不安そうに見つめる同僚もいた。

 

怒らずに伝えることや、怒らず相手を動かすことが出来ないから、人間は怒るのだ。怒るとはつまり、まざまざと自らの無能を露呈しているに過ぎない。

人間には言語がある。そしてそれを扱う知能があるのだ。わたしにも言語を聞く耳がある。そしてそれを理解する知能があるのだ。故に、いいたいことがあるなら、丁寧に相手に伝わるように言えばいい。わざわざ声を荒げて、エネルギーを幾分か消費して怒る必要がない。

怒るやつがいるだけで空気は悪くなる。怒るやつはゴミなのだ。間違いない。ブチ殺して粛清すべき

 

そして今では、そんなことを口に出さなくて、本当に良かったと思っている。なぜならそんな事を口にしたところで何も生まれない。「あ、そうだったな、悪い。ちょっとお前が当事者意識もてるように俺も工夫するわ俺の努力不足だった」となるだろうか?絶対になりません。

 

 

こうしてワタクシは、怒るという行為自体が嫌い過ぎるが故に、怒る人の怒るという行為に対して容赦なく怒る性質を身につけたのである

大いなる矛盾を内包している、そんな気がしてならない。 “怒るのは悪いことだから、俺は怒っている”

果たしてなぜ自分のことを温厚だと思っていたのか。平和を望むという私の主張は、一体全体、何を指していたのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


温厚を自称しながらそれを論拠に堂々と逆ギレしてくるやつが、一番危険なのだ。そういうヤツが核を生産し、テロリストになるのだ。

こんな野蛮人がシャバで教育に携わっていること自体が社会全体における大いなるリスクだろう。悔い改めます。

 

 

 

 

磯島

すごい世界

こんにちは。

どうにも暇で、あと3時間以上時間をつぶす必要があります。それ故にこの記事を書き始めました。

 

この度ワタクシ異動がございまして、新しい職場になりました。見知らぬ顔に、見知らぬ人。見知らぬ上司に、おそらく後輩ぽいヤツがウヨついていて、居心地がとってもバッドでございます。なにがどこにあるのかさっぱりわからない。さっきトイレいこうとしたら、扉の鍵しまってて、仕方なく横の多目的トイレ開けたらブザーが鳴った。パニくって扉開けるボタン連打したら職員が二人も様子見に来ました。もう自分のデスクから一歩も動きません。次トイレ行きたくなったら覚悟してください。漏らす。本気だぞ。

 

前の職場のPCは仕事関係上、外部接続やクラウドが使用できない端末で引き継ぐことができず、PCもアカウントも仕事に必要なデータもぜーんぶ最初から。普通の異動は大丈夫なんだけど、今回は管轄事務所が違うからできないらしい。ボケが。

 

何もないゆえに、何もすることがない。

春休み期間中だし、異動してきたばかりだし、本当に何もすることがありません。

周りを見渡しても一切仕事が転がっていない。右をみても左をみても、皆さん何かしらパソコンをカタカタしている。そしてワタクシは暇であることをひた隠しにしようと、カタカタできる何かを探し、このブログにたどり着いたのである。

 

フハハ、、やってみるとスゲエ。まるで仕事をしているみたいだ。思ったことをそのまま書いてるので、周りの職員に比べてカタカタ量が多い。圧倒的に仕事している感で優っている。時折、背もたれに寄りかかって肩をぐりぐり回すとどうだろう。仕事をしているようにしか見えない!!!

 

この空間で、小一時間、誰も言葉を発していないが、私のカタカタレベルがもはや仕事できる人の鏡で、周りの人間が逆にほんとに仕事しているのか??と疑ってしまっている。本人が一番仕事していないクセに、他人を疑う思考。でも考えてみると、この人たち年度初めなのにそんなパソコンカタカタする必要ある、、?やっぱりみんな仕事してないの、、?そうだとしたら、仕事とはなんだろうか。平日の昼間に大人がたくさん集まって、スマブラのコンボ調べたり不気味なブログを書いているのだから。

 

 

 

 

 

 

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同じ課の後輩から今度飲みに行きましょうよ。と誘われた。

名前は田辺(仮名)だ。3月まで大学生だったらしく、すこしチャラついているところに好感が持てる。見た目や服装に気を使っているのが一発でわかって、コッチから「それ、○○の○○だよね」と声掛けたらめちゃくちゃ懐いた。ちょっとダルい。

 

最近スキンケアにもハマっているとのことで、話が合った。

「美容液なに使ってます??」「クレンジングは?」「っでも洗顔は○○一択っす」「Q10のおすすめ知りたいっす」「インスタ誰フォローしてます?」

ワタシも全然詳しくはない。興味があるだけと言ってるのにも関わらず、質問攻めが止まらない。コイツ話聞いてるのか?

 

 

「使ったことないんだけど、クレンジングは○○がいいらしいよー」

 

 

「ヴぇええええええええ!?絶対買ってみます!!!マジでありがとうございます!」

なんか、一個一個のリアクションがオーバーで、可愛い。ちょっとダルいけど。

きっとこいつは鈍くて花瓶とかぶつけて割るタイプの人間だよ。大事な席で、ビール瓶倒してガッシャンする人間。すいませんが口癖で、エヘヘで解決するタイプ。そう。私と同じ。

 

 

それ故に、世話したくなっている。可愛いのだ。

この職場では私も何もわかってないが、コイツに何か恩を売って、もっと先輩ヅラしたい。

 

正直何も教えることはない。むしろその愛嬌については私が勉強したいくらいだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

適当な居酒屋を予約してくれるらしく、甘えて指定された店に向かった。地下っぽい店だった。おそらく、ワイン&バー的な??やつ??居酒屋じゃねえだろ、、ここ、、

 

そこには大量のワインが所狭しと飾られ、巨大なワインクーラーに、スモーキーな香り。薄暗い空間に、暖色の照明でおしゃれを演じている。何コレ、、もしかして抱かれる?

 

ワインに関しては全く範囲外。好きで飲んだこともなければ、おいしいと感じたこともない。イメージでいうと、玄人の飲み物。「ワインの良さ」みたいなものは別の次元のものと捉えている。きっとハマると好きになるんだろうなァ~、好きな人は好きだよね~。その程度である。

 

「磯島さんはどんなのがすきですか?」

 

なに?どんなのって?逆にどんなのがあるんですか?飲みやすいか、飲みにくいかしか判別つかない。

普通に飲みたいんですけど。ブルーチーズめちゃおいしそうだし、ビール頼んじゃダメ?

 

 

 

 

 

「んーとね。意外と飲みやすい系が好きかも」

 

 

 

雰囲気に押され、素直にビールのみたいと言えずに、変なとこでカッコつけてしまった。「意外と」ってどゆこと?田辺と出会ってまだ一週間かそこらで、意外もクソもないだろ。どう思われてると認識しているのだろうか。おれは苦くて飲みにくいやつ飲みそうな顔しているのか?

 

 

 

 

「えっじゃあ僕のおすすめ頼んでいいですか?」

 

 

 

もちろんいい。むしろありがたいよ。だってワインリスト眺めたってわからないし、ワインの名前が一つも読めない。まあ、「じゃあ」の意味が全然わからんことは置いといて、よろしくお願いします。テキトーに、美味いやつ。

 

 

しばらくして田辺が注文したワインが来た。

無駄にデケぇグラスに店員さんがちょっと注いでくれた。白だ。

 

そして田辺は楽しそうに続けた。

 

 

 

シャルドネっていうブドウが基本なんですけど、これが造る場所や造り手によって全然違う味になるんですよ。これは、ブルゴーニュがなんちゃらでカヴェルネ蘇ヴィーニョんがgr蠱ねなfi♯urfl&&で・・以下5000字・・なんでけっこう口当たりが良いはずです。」

 

 

彼の難解な説明を聞いてフンフンと頷き、そんなことは当然分かっている顔で勧められたワインを飲む。「まぁシャルドネ悪くないよね」そんな表情をする。説明になんかフランスっぽい単語が聞こえた。というレベルの理解のままブルーチーズを口に運ぶ。ウメエ。美味えよ、、、。そして若干チーズが口の中に残ってる状態でワインをスッと流してみる。

 

 

 

 

 

 

、んー、、、美味いのか?これ?

 

おいしい?と聞かれたら、おいしくない。

チーズだけだと美味しいけど、ワインいらんくね?ビールくれや。シンプルに。でも、合うってのはわかる気がするな、、!いいかも、、!

 

 

 

 

「、、、、いけるね。」

 

 

私はそっとグラスをおいて余韻を楽しんだ。

スーッと鼻から空気を吸い、少し止めて鼻からゆっくり出した。

 

そうすると、コルクの香り?がほのかに感じるらしい。ちなみに感じなかった。

 

 

 

 

そして、私が頼んだ生ハムプレートとほぼ同時のタイミングで次のワインが来た。白だ。

 

 

「これなんかも絶対合いますよ、なんでかと言うと、この土地の土はウンタラカンタラで、ぶどうに栄養素が行き渡る構造??になってるんですよ。それでもってキープする樽もここ産で、木のナンタラとポンタラが、、、、、、、」

 

 

 

 

、、、おおう。そうなんだ。すごい世界だ、、

正直、この一口で全部わかるには相当修行が必要だと思うし、飲んでから「おお、、確かに」と言えるレベルの情報ではなくね??

この感じの私が一口飲んで「ここの土壌と樽スゲエ!」ってなるわけ、なくない?

 

でも、ありがとう。では、この一口で「ヴォージュ山脈の麓に位置するフランス東部のアルザス(なんかの検定?を受けた生産者が1番多い地域らしい)の自然豊かな情景」を感じるとしましょう。

 

 

 

 

 

 

そして、肉が到着した。チキンだ。にんにくぽい香りとバジル的なソースがかかっていて、トーストと一緒に運ばれてきた。うまそうだぜ!!!

 

なんか今飲んでいるやつに合いそうな気がする。

え、、、ワイン楽しいかも、、??

 

 

すかさず田辺がワインリストを差し伸ばし、お肉にはコチラといって、違うワインが来た。白だ。

 

 

「先輩。肉にはねえ、、赤だと思ったでしょ?

実は鶏肉は白なんですよ〜。これはフランチャなんとかかんとかで、・・・以下2000語・・・・・一口飲んだらビックリしますよ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うるせえな。

 

 

 

 

 

 

 

もううるせえんだよ。

ぶどうのなんなんですか?ブドウにとって貴方はなんなの?そしてあなたにとってブドウは、、まあ興味あるものかもしれないけど、もううるせえ、ブドウの話。やめて?

 

 

因みにさっきのワインと、その前に飲んだ最初のワインもほとんど同じ味がした。

自分の味覚がおかしいのか、目の前のぶどう野郎がおかしいのか知らないけど、味が同じだったんだ。ってことは、その説明、要らなくない?

 

口当たりとか土壌とか樽とかよくわからないこと説明にばら撒いて、惑わしてるだけじゃないのか?

 

というか、貴方が一番惑わされてるのではないでしょうか。

もし本当に口当たりも土壌も地形も栓の開け方も気温も歴史もマリアージュも全て虚像で、全部その辺で絞られたぶどう汁だったとしたら、コイツ多分「ソヴィーニォン!!!!」とか言って爆発して消滅するだろう。

 

 

 

今せっかく楽しめそうだったんだよ。美味しい料理と、白いワインでなんか全体的にいい感じになりそうだったんだ。

テメエの説明だけが、要らねえ。

 

 

あと、これ飲んだら、びっくりしますよ!!!

とかやめろや。びっくりした感じ出さなきゃいけないでしょうが!こちとら全部同じ味だっていってんだよ!!!!

 

 

 

 

ワインが、恐らくコンビニの数百円ワインよりも多少良いワインであろうことまでは、さすがの自分でも何となく分かる。一方原価にして数千円以上のワインになってくると、もうそれらワイン間での違いが分からない。引き締まった味?開放的な風味?怖い。酔っ払ってるのか、バターのような風味とかふくよかな果実とか言ってくると、もうファンタジーが過ぎる。コイツには舌が通常の人間より5枚多い。

 

 

 

 

 

 

 

意外とこっちの反応に対して、田辺も好感触を得ているようで、楽しそうだ。

別にそれならいいんだけどね、、、なんか一生懸命で可愛くて全てを否定してボコしたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

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しばらく飲んだ後、最後のオススメと言って出てきたフルーティなワイン。「ね?」という顔でこちらのコメントを待つ田辺。

 

 

 

 

不器用な手つきでグラスを回し、香りを楽しんだあと、クッっと白い液体を流し込む。全身にワインがめぐるのを感じ、アルザスの情景が広がったのち味を楽しむ。

もうわかるよ。流石のおれでも。これは白くて飲みやすいワインだ。味はさっきのやつと同じだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「最高だね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「、、、、、っすね」

 

 

 

 

何一つ感情を共有出来なかった2人の男は、グフグフと笑った。どうやら正解だったようだ。なんだか良い気分。今日は帰り際にコンビニでワインをみてみよう。そして、しかめ面をして「、、、、ダメだね」と呟き帰る。

よしそうしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

磯島

 

 

言語の壁

 

お久しぶりです。

インスタのプロフィール欄、鍵垢だから大丈夫と思ってたら、このブログのURLについてはフォロワー外からもアクセスできるみたいでした。

 

仕事関係の、見られちゃいけない様な大多数の人間にブログを読まれてしまい、慌ててアカウントの名前を変更、若干自身が写ってるプロフィール写真も変更、URLの削除といった作業に見舞われたワケですが、なんとか別人のものと誤魔化す事ができました。

というか、もう誤魔化しきれてないけど、否定しまくった結果、相手がもうだるくなって追求するのをやめた。という段階にいます。実質完全勝利と言ったところでしょうか。あとは記憶から薄れて消滅待ちです。

 

少しでも記憶を掘り返す様な輩がいるものなら腹グーパンで真っ先に黙らせてやろうと思っています。パンチ力も上げておきます。

 

自身が撒いた倫理もモラルもなくしたクソの山の様なブログによって、身を滅ぼすところでした。

そしてまた、別アカをブログ用に開設し、さらに鍵垢にすることによって懲りずに無駄な活動を続けているわけです。利益はありません。文を書くのは好きです。

 

 

 

 

さて、この別アカ+鍵垢=誰が書いたブログかわからない。という分厚い仮面を被ったところで、前より一層書いていいこと、ダメなことの規範意識が薄れていっています。ドン引きされる様な中核派的な思想も自由に書くことができます。いっそ国家転覆でも計りましょうか。

 

手始めに書きっぱなしで下書きに保存してた同僚について書きたいと思います。

 

 

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私の同僚にはネパール人の女性がいる。

おおらかで優しい彼女はサビーナ(仮名)という名前だ。サビーナはおそらく40前半くらいで、日本に2年以上住んでいる。2人の小さい子供も、日本で暮らしているらしい。

 

私と同じ職場には外部のアシスタントという立場で別会社から派遣されて来ている。

一緒に仕事をしていて非常に頼れるし、PC作業に長けていると思う。

 

自己紹介の時、I'm Sabina! 今日も寒ィーナ!という持ち前の鉄板ギャグを披露し、爆笑を掻っ攫っていく。冬限定のギャグらしいが、8月に隣でやってるのを見たことがある。全然寒くないし、むしろ今日むっちゃ暑いんですけど、、、、そんな雰囲気も持ち前の明るさで吹き飛ばしていく。ギャグの引き出しは少ないようだ。

 

彼女とはよく話すほうで、いつも会うと「オハヨウゴザイマス」「Good morning イソジマさん」と挨拶してくれる。にっこり笑う彼女に笑顔には優しく包み込むような抱擁力を感じる。

 

一方で、嫌なことや理不尽なことに対してハッキリと表情にだし、「間違ってる」「NO」と言える逞しさも見られる。遠く離れた異国の地で子供2人を一生懸命育てているし、この女性は強いなと思う。1番揉めたくないタイプである。

 

 

日本人は何か断りたい時にやんわり、なるべく相手を傷つけないよう遠回しな表現を用いる。もちろん私もそうだ。相手を不快にさせないよう、限りなく「それなら仕方がない」と思えるような理由を醸成し、精一杯の申し訳なさそうな顔、声、絵文字を利用し伝える。もはや文化と言っても良い。この時に使用する“嘘”はもちろんギルティなのだが、「嘘だと疑われても許される」という前提と「嘘か本当か詮索されない」というプロテクションによって誰もが使いやすくなっている。

そして、伝えられた側もやんわりした断りの雰囲気を素早く感じ取ることができる。

 

「ごめん、今日体調悪くて行けないかも、、🙇‍♂️

めっちゃ行きたかった😭😭」

 

こんな具合である。

 

長くこの文化に浸され続けたワタクシは、たまにあるサビーナの「NO」に面食らうのだ

どストレート直球且つ真顔に面食らって、あたふたする。全て見透かすような瞳から逃れることができない。男前すぎる。

 

 

 

 

 

ある冬の日、サビーナはニコニコしながらラップでグルグルに巻きつけられた小さいタッパーを渡してきた。

 

「This is for you.」

そう言ってデスクにちょこんとそれを置いた。

何か聞いてみると、ネパールの特別な日に食べるデザートらしい。一年に一回、その日しか食べないネパールでは贅沢なデザートだそうだ。わざわざネパールの材料を取り寄せ、現地のままの味で作った。生物だから早めに食べてとのこと。

 

 

私はデザートが好きだ。コンビニに行く時も、スーパーに行く時もよくアイスやスイーツを買って帰る。しかし、海外のお菓子やスイーツに対して、良いイメージがない。チョコもなんだか甘すぎるような気がするし、無駄にカラフルなケーキにも抵抗がある。あとスニッカーズを嬉しそうに食べるヤツと友達になれない。

 

 

アンチスニッカーズの私からしてみれば、サビーナのくれた海外デザートは若干、食べてちゃんと美味しい顔ができるか不安があった。ましてや現地の材料取り寄せたって、、、もうそれネイティブじゃん。ネイティブなデザート。日本で産まれただけであって、soulはネパールにあるよね?

 

 

 

「とっても甘くて美味しいよ」

急かすように囁かれた私は幾重にも巻きつけられたラップのベールを脱がし、パンドラ・ボックスを開封

 

目に入ったのは黒の球体で、ナゾの液体に浸っていた。GANTZ

しかしよくみると黒ではなく、深い赤茶色でボコボコしていた。あーこれアレだわ。ライチだ!

へーライチってネパールの特別な食べ物なんだ〜!

 

「ライチ味ならたくさん食べたことあるけど、フルーツのライチって食べたことないかも!美味しそう!」

 

目の前のGANTZが、果物であることに少し安心した私はそう伝えた。

 

 

 

 

「It's donuts actually 」

 

ドーナツだった。

 

ライチじゃなくて、ドーナツ。オーケー。そしてこの液体は特製シロップ。らしい。

 

 

、、、なるほど。ビショビショのドーナツとはこれが初対面だし、いずれにしても初めての経験だ。そして自信がない。美味そうに食べる自信が。断りたい、、なるべく、食べたくないかも、、そう。出来るだけ傷つけない方法で断りたい。

 

 

性格がハッキリしているサビーナに対して、口が裂けても「GANTZみたいだから要らない」なんて言えない。一生懸命作ってくれたからこそ、それに応えて一生懸命傷優しく断ってあげたい、、。

 

そしてそこに立ちはだかるのは言語という壁。言語というかニュアンス。

この、やんわり、傷つけないように断る。という我が国の美しき文化を彼女は知らない。日本語でも高度なニュアンスを英語で表現し、伝える自信もない。それに加えてこの女性は小細工が通じるような人間でもない。下手を打てば「サイショカラ要ラネエッテ言エヤボケナス」というような直球ストレートの槍がドタマをぶち抜くだろう。

 

同時にそれはコイツを食べる勇気を与えた。

“食べてやるよそれも最高に美味そうによ”

 

 

 

 

サビーナ曰く、レンジでちょっとあたためると美味しいらしい。

私はこのビショビショドーナツを少しでも水分を飛ばし、通常ドーナツに近づけようと、提示された時間+10秒ツマミをまわし、700Wであたため開始。

 

窓越しから見た回転する球体は、ジュワジュワ音を立て、暖かい甘い匂いを発していた。

「ちょっと美味しそうに見えてきたかも」

 

 

 

 

しかし、チーン♪という音とほぼ同時にドーナツが爆発。

 

 

中には空のカップが中央に鎮座し、粉々に飛び散ったドーナツがレンジの壁にめちゃくちゃ張り付いている。

 

 

 

隣で黙って見つめるサビーナを横目に、慌てふためいた私は飛び散ったドーナツのカケラの中でも比較的大きいものを選択し、口へ運んだ。

 

その瞬間には、海外のお菓子がどうとか、スニッカーズがどうとか、苦手意識なんてものはとっくに置き去りにされて、「なんでコイツ言った時間より多くチンしてるの?」「わざと爆発させた?」みたいな疑念を払拭しようと必死だった。

 

推定100万℃の激アツドーナツを口に入れ、想像以上に熱かったのと、どうにか「爆発したとしても美味い」「これまで食べた何よりも美味い」という気持ちが伝わってほしい勢いで、目をガチガチにかっぴらいて「うんんンマあああい!!!」と言って見せた。実際にも美味しかったと思う。

 

 

 

 

 

 

直後、サビーナは一言だけ「汚いから、やめな」と言って布巾を手に取りレンジの清掃を始めた。

 

 

 

、、、アレ?思っていた反応と違う。「また作るから、心配しないで」とか「ahaha!あっためすぎだよ〜もう!」みたいなセリフ、まだですか?

 

もしかして、さっきの「うんんンマあああい!!!」が、“美味い”を強調するあまり

“美味い”に聞こえず、狂気の咆哮となってしまったのか、、?

 

この誤解を解くにも、どこから弁明して良いのか、、、、やばいヤツだと思われてるよね?あぁどうしよう、、、、頭が真っ白になって話しかけることもできなかった。

 

 

  

 

 

常識的で頭の良い人ほど、精神の錯乱したクレイジーを相手にする際の “精神的コスト” や “時間的コスト” を正しく算出することが出来る。それがバカにならないことを、知っている

 

 

キチガイから害を被ったとしても、彼らに償わせるよう働きかけるより無視したり放置したりする方がトータルでの効用が高いという判断になるのだ。

 

程度の差はあれど、“常識的であること” と “個人の得” とがトレードオフの関係になってしまうということは、多いにありえる。良くも悪くも、そこに歪が存在している。

 

 

 

図らずとも悲しきクレイジーモンスターになってしまった私は、後日、サビーナに謝罪をした。この前の私は怖かったらしい。突然大きな声を出したから、びっくりしたとのこと。

 

 

そのタイミングで、彼女から依頼を受けた。

明日急遽子供の病院に行かなければいけなくて、会社に欠勤すると伝えたいが、今日は英語を話せるスタッフがいないらしく、困ってる。だそうだ

 

サビーナは少し日本語が拙い部分がある。当たり前だが、電話越しの早い日本語が聞き取れないらしい。

「もちろん私に任せなさい」

ドーナツの件を償うように喜んで引き受けた。

 

向こうの会社から、1時間後に折り返しがくるみたいで、彼女は子供のお迎えがあるので先に帰宅。

 

 

 

1時間半後、時刻は18時を迎えていた。

待てども待てども電話がかかってこない。

こちらからかけるようと思ったが、しまった番号を聞いていない!

 

そうして待つこと2時間半が経過した。ちなみに定時は16:30だ。おれは当然ブチギレている。時刻は20時に差し掛かろうとしていた。おれの家に帰ってからのゴロゴロニャンニャンタイムが刻々と蝕まれていく。担当者、覚悟しろよ。

 

 

やっとのところで、事務室から外部会社の電話番号を発見した。もっと早く探せばよかったが、関係ねぇ、アイツらが悪い。

 

憤慨の頂点を迎えた私は乱暴に受話器を取り、乱暴に番号を乱打する。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただいま、回線が大変混み合っており…」

 

 

ブッ殺してやると意気込んで電話をかけた矢先これだ。問い合わせ窓口に電話をするとありがちな、あの「ただいま、回線が大変混み合っております。そのままお待ち頂くか、少し時間を置いてからおかけ直し下さい」地獄。トゥーントゥルルルル〜んみたいなBGM、、クソが、、ナメてるのか?

 

あの時、ちょっと追加であっためようと、10秒多くチンしたツケが、3時間の残業となっておれに降りかかっている。決めた。やっぱりブチ殺す。

 

 

 

私は温厚な人間だ。自分でも自負しているし、よく知人からも優しいと言われる。つまり温厚な人間である。むやみに人をぶっ殺したり、やっぱりぶっ殺すのはやめて、ブチ殺す。と思うことは少ない。そんなおれが、ブチギレている。その辺をどうしても担当者に理解させたい。

 

 

 

少し時間をおいてからお掛け直しください?

お掛け直すワケねえだろボケこらあ!このままテメエが出るまでぜってえまってやるからな!

 

 

2分も待たないうちに、女性が出た。

非常にクリアなボイスで、美しい声。これまで声だけで魅力を感じることはなかったが、可愛い良い人だと確信。事の経緯を説明し、非常に丁寧な謝罪があった。

 

 

 

「大変お待たせして申し訳ございません」

 

 

 

 

 

 

 

「....全然待ってないっすよ」

 

 

 



 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、なんとかサビーナに自分が精神の錯乱したクレイジーだという誤解を解くことが出来たワケですが、ランチタイムにサビーナがあのタッパーを取り出す度に狂気の咆哮を思い出すんです。

 

そしてひょっとするとサビーナも思い出してるんじゃないかと思うと、とっても気まずいんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

磯島

 

振る舞いとは

 

 

本当に申し訳ないのですが、このブログ下ネタが多い。なんかそのつもりはないんですけど、今回もほんとすいません。

 

 

 

 

 

 

3年ほど前。前職を半ば険悪ムード退職したのち、転職するまでの間を大学生時代のバイト先にお世話になった。当時の一個下の後輩が店長をやっているフランチャイズのお店で、少し歳の離れたワタクシをアルバイトの子たちは暖かく迎え入れてくれた。

 

高校の卒業を控えたJKの残党、昔から知ってるメンバー、出身大学の後輩など、様々な人が集まる中にヤツはいた。

 

 

 

彼は「エイシ」と呼ばれていた。

 

エイシは同じ大学出身であるものの、初対面だった。しかし共通の知り合いがいたり、趣味が合ったりと、すぐ打ち解けた。

彼を一言で表すなら狂犬だろう。

酒を飲んだ日は、インスタストーリーは混沌そのものだ。周りの全ての生物と明日の自分に迷惑を振り撒くバイオテロリストと化す。

しかしながら「おふざけ」にはキラリと光るセンスを感じ、彼の周りから人が離れない、むしろ増え続ける所以はそこなんだろうなと思う。

 

そこらじゅうに火を着けてまわる放火魔みたいな彼だが、消防士を目指していた。が、残念なことに試験では落ちてしまった。採用担当は全く無能だ。コイツを放置したら、仕事が増える

 

翌年、エイシは警察官になった。神はどこまで残酷なのだろう、こんなやつに逮捕されたら恥ずかしくて刑務所から出れない。シャバが一瞬でアナザースカイと変わる

 

 

 

「エイシが警察!?どっちかというとお世話になる方だろw」

こんなセリフをきっと友達や先輩、家族にでさえ言われているだろう。知らんけど

 

 

 

しかしひたむきに勉強する彼を見ているし、留学の貯金とか、自分で決めたことをやり切るスゴイとこは知ってる。そういうとこが試験で認められた、なるべくして警察になったと思う。尊敬している。

 

 

「りおさんが生徒に手出して捕まったら、見逃してあげますよ」

エイシは得意げに言ってくれた。ありがとう。

 

 

 

そんなエイシとサシ飲みをすることとなった。

ていうか、一緒におっパブに行こうという話になった。そこそこ詳しい彼によると、千葉のRioというお店が良いらしい。ちょうど名前も被ってるし、行くか

 

駅周りの磯丸で昼間軽く飲んでから行きましょうということで、そそくさとハッピアワーで乾杯した。

 

良い気分だった。昼間から飲むのってなんでこう気持ちがいいのだろうな、平日なら尚更酒が美味い。

 

酒も進んで盛り上がってきたところで、ふと疑問が浮かんだ。

 

 

 

 

「てか、おっパブって結局なんなん?」

 

 

 

話には聞くものの、何をどうするのか、何がどうされてどんなイイコトがあるのかよくわかっていなかった。色々な種類のそーいうお店があるのは知っている、なんならピンサロくらいは経験がある。

 

でもおっパブだけは機会がなかった。

名前から想像するに、おっぱいが関連しているサービスであるということは明確だろう。

正直もうそれがわかれば良いと思ってよく理解してなかったけど、結局なんなんですか?

 

おっパブの「お」は多分おっぱいの「お」だが、「パ」がやや理解を妨げている。おっぱいの「ぱ」ならカタカナにする意図が不明なので、おそらく「パブ」というひとまとまりの単語と推定できる。つまり、おっぱいのパブ?あのPub??

 

 

 

よくわからないが、おっぱいの何かなのだろう。

きっとおっぱいをどうにかしながら酒を飲む感じのヤツだろう。

 

 

 

私にとっておっパブというのは、あくまで抽象的な概念だったのだ

「おっパイ的である」「おっパイ性が高い」「おっパイ味溢れる」というのが具体的にどのような状況を指すのか。それは全くイメージが出来ていなかった。

 

 

磯丸でひとしきり飲んだ後に、今日こそは本当におっパブに行ってやると盛り上がり、栄町をグルグル回った。お酒が判断を鈍らせるのではない。男性ホルモンが脳にエンドルフィンを分泌しているのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、どれだけ歩いてもお店が見当たらない。エイシはあれ?あれれ?と慌てふためいている。まあ落ち着けよ。先輩といえど、そんなお店が見つからず段取りが悪いなんてことで噛みつきやしないさ。

 

google mapでは完全に現在地を指していた。ここに店があるはずだし、雰囲気もそんな感じだ。

 

目当ての店が見つからず、ウロウロし過ぎて、同じキャッチのニイチャンに何度も声かけられた。もう気まずくて我々は意を決してキャッチの兄ちゃんに声をかけた。

 

 

「すみません。Rioっていうおっパブに行きたいんですが。」

 

 

 

 

 

「ああ〜そこはもうなくなっちゃったよ。

どう、お兄さん、ウチ、5000円ポッキリ。」

 

 

なんか、経験上キャッチからの入店に良い思い出はない。若干の拒否を見せる私を横目にエイシはニイチャンと話を進めた。

 

 

 

「おっぱいは触れますか?」「はい」

「分かりました」

 

 

 

こんなやりとりが5秒もないうちになされ、私は名も知らぬお店に誘導され、入店した。コイツら業者か。

 

 

怪しげなコの字型の客席に通され、怪しげなメニューを一読する。

とりあえずビールを頼んでソワつきながら待っていると、嬢が私たちの間にちょこんと座った。

 

 

昼下がりということもあって、まだ出勤してない嬢が多く、少しの間2対1になるという。

なるほどね、これがおっパブか。やはりおっぱい性の高い酒絡みのサービス。ビンゴ!

おれの予想は大体合っていた。

 

 

少し酒を含み、嬢と話そうとすると、向こうから話しかけてくれた。

嬢は話しやすく、聞き上手な上に、引き出し上手だった。容姿がどうとか、オッパイがどうというより、純粋に女の子との会話を楽しんだ。

 

 

 

我々の関係や仕事、年齢から出身まで発表しひとしきり話したとこで、気がついた。

 

 

 

 

「この10分くらい、おっぱい、触ってなくない?」

 

 

この事実を私を含め、エイシ、間にいる嬢でさえも気がついてると感じた。

 

あれ、ここって薄暗い部屋でただ女の子と飲む場所じゃないよね??

このままではマズイ。我々は互いにそう感じていた。この嬢の話し上手のペースに乗せられ、おれらは薄暗い部屋でただ頷きながら酒を飲むだけなのか。時間は非情にも歩みを止めない。焦りの表情は隠しきれなかった。

 

勇気を出していくにしても、どう出ればいいのか、会話の途中でいきなり「へ〜そうなんだ〜」といいながら触るか、、?それとも、そろそろ失礼します。と一礼入れて堂々と行くか、、?

いや、どちらも不自然だ、、。

触るタイミングが今だと、慣れてないみたいでカッコ悪いんじゃないのか、、?

 

そもそも、おっパブでオッパイ触らないと、カッコイイのか?いきなりオッパイ触って来るやつと触ってこない奴だったら、触ってこない奴のが良いに決まってる

 

でも本当に、おれたちのこの「俺はいきなりオッパイを触ったりしねえ」っていうスタンスは、おっパブにおいてカッコイイ振る舞いなのか?

 

 

 

というか、おっパブに来て、おっぱい触らずひたむきに酒飲んでる今の状況のが不自然じゃないのか?

おれが嬢だったらちょっと恐ろしいくらいだよ。

なんでコイツら高い金払って何にもしてこないの?そう思われてるのでは?短い時間であれこれ思考が巡った。

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらくして、最初に殻を破ったのは我々でなく、嬢だった。

 

 

 

 

「てゆうか、触らなくて大丈夫ですか?」

 

 

 

2人同時に同じ質問が投げかけられ、我々は面食らった。全く上手い返しが見つからない。

 

おそらく、エイシはもっと複雑な状況だっただろう。私が先輩であるが故に、後輩の自分が先にオッパイにありついていいのだろうか、そんな心配をしていただろう。なんかごめん、全然触ってくれよ。

 

 

この質問に対して、こういう店に知識があるエイシが答えた。

「サービスタイム的なやつあるんですか?」

 

私も聞いた話だが、全面的に「触る為」だけの時間が存在し、それをサービスタイムと呼ぶそうだ。

 

 

「いや、ウチはそういうのなくっていつでも触っていいの!おっパブというよりセクキャバだから!」

嬢はすぐさま答えた。

 

 

 

 


私はこれを聞き、「なるほど」という顔をしたのだ。必要以上に眉間にシワを寄せて、深く頷いてみせた。そうかセクキャバだったのか。ふむふむ。なるほどね。だからか。そんな顔をした

 

無論、「セクキャバ」がどういう店なのか、全く理解していなかった。何ならおっパブよりも分からない単語だった。

 

 

「おっパブというよりセクキャバ」

 

この粗略な陳述により、ワタクシのおっパブはさらに迷宮の深淵部へと歩みを進めた。もうワケが分からない。サービスタイム?がなんだって?おっパブじゃなくて、セクキャバ、、?

 

見たことも聞いたこともないポケモンの説明をされているようだった。

 

 

つまり、明確な触っていい時間というのは存在せず、いつ、どのタイミングでもバトル仕掛けていいよってこと。それがこの店らしい。

 

いつ触ろうか、そんな悩みを抱えている我々に対して、「いつでもどうぞ」はちょっと男前すぎやしませんか?逆にいつでも行けないんですけど。

だったら、やっぱり触っていい時間、触るべきタイミングが欲しい。もう誰かヨーイ、ドンとか言ってくれよ。

 

どうにかしてオッパイを触り始めないといけない。しかしオッパイを触ろうにもどのようなロジックで触れば良いのか。ロジック。ロジックが見当たらない

 

 

 

そんなことを悩んでいるうちに、嬢は後輩であるエイシに気を利かせ、ハイどうぞと我々両方に乳を差し出した。

 

「2つあるし笑」

 

この嬢、、、天才か、この詰まった状況を一撃で打開した。

 

「オオ!この為におっぱいは2つついてるのか!!」エイシはふざけて高らかに笑った。

私も面白くてゲラゲラ笑った。

嬢も笑っていた。この店入ってからこの瞬間が1番盛り上がったと思う

 

 

 

 

しかし、誰もおっぱいは触らなかった。

 

 

 

いや、もういいから触れよエイシ。

エイシも私に対して同じことを思っただろう。

読み合いが始まっていた。

二人の間には無限のやりとりがあるようだった。居合いの達人2人が、剣を抜くことなく間合いだけで凌ぎを削っている。そんな感じだった

後ほど「剣豪」というあだ名でお店の子の間でネタにされるだろう。

 

 

 

3杯目を注文しようとした時、ようやく嬢が1人追加された。かなりスレンダーで可愛い感じの子だった。

 

彼女はエイシの隣に誘導され、必然的にエイシと新しいかわい子ちゃん、私とオモロ女の構図となった。

 

そこから結構飲んで、記憶が曖昧だが、私がトイレ行って帰ってきたらエイシも酔っ払ってニャンニャンしてたことは覚えてる。楽しかった。

 

 

その日の帰りは、十分に堪能できなかった悔しさとなんだかんだ楽しかった気持ちが入り混じって、妙な気分だった。

 

 

 

オモロ女がどんな女の子だったかあんまり覚えてないけど、多分メチャクチャ良い奴なんだろうな。だから触れなかったのかも、今はそう思います。

 

 

 

磯島

見える、見えるぞォ

 

こんばんは、ワタクシ実は昔から自身の健康状態に一定の自信があり、あまり大きな病気にかかったことがない。

 

 


風邪なんかは大抵一日寝れば治るし、仕事行きたくない日もなかなか熱が出てくれない。

中学生、高校生の時に患った恋の病だって、いつのまにか綺麗さっぱりどっかへ飛んでいってしまった。

 

その代わり、落ち着きのない性格は治る気配がなく、子供の頃はよく骨折した。

健康への自信からくる慢心だろう。そんなワタクシは小学生の頃とりわけ己の視力に自信を持っていた。いや、偶然、持つことになった。

 

 

別に特段何か努力したわけではない、ていうか視力のプレゼンスは努力のしようがなくない?

 

当時小学生だった私は努力して得た「何か」

を持っているわけでもなく、習い事だってしてない、ただ帰り道にピンポンダッシュする普通の男の子だった。

 

 

 

視力検査において、ある程度の大きさのCは普通に見える。しかしその後に出題されるcたちは正直あまりみえていない。時折先生の反応を見ながらCの穴の空いている方向を右手で指差し、エスパーを発揮する。みんなが苦し紛れにやってるアレだ。もちろん勘だった。

 

 

 

 

 

 

忘れもしない、あれは凄く寒い日の視力検査だった。雪が朝から降り続け、一向に止む気配のないそんな日だった。

出席番号が1番だった私の視力検査は、後ろで控えるクラスメイトの注目を必然的に集めていた。

 

 

目は悪い方ではない。てか小学生は大体目がいい。それでもこの日の視力検査は何か、何かおかしかった。

当たる。当たりまくる。先生は別に都度正解とか不正解とか言ってくれるわけではない。しかし、感覚でわかる。その反応、その目付き、どんどん小さくなっていくc達が、正しいダイレクションであると伝えてくれる。ざわめく会場、少し体を斜めにしてカッコつけるおれ、とんでもないエスパーでcの穴を言い当て続けた。ポッケに手でも突っ込んでやりたい気分だった。

 

保健室で起こった小さなミラクルはおれをトップオブ・眼力へ導き、脅威の両目2.0をマーク。

先生が静かにしなさいと一喝入れて、おれはクールに教室に戻っていった。カツカツとわざと音を立てるように階段を駆け上がり、乱暴に椅子を引いて、ズシンと腰をかける。「フゥーーー、、、」常人を余裕で置き去りにしていた。

 

 

高鳴る胸を抑え冷静に状況を分析。

直接見えたワケではない、、、なんだったんだ今の、、今、、目以外の何かで「見えた」、、、

 

 

 

 

 

 

心、、、「心で見た」んじゃないか、、??

 

 

これが心眼、、

 

 

 

 

 

「君たちはまだ『目』でみてるのかね」

 

 

 

 

 

視力検査で心眼を使用したという事実は、ワタシに最上の満足感を醸成し、ピンポンダッシュしか取り柄のない童貞をつけあがらせた。

 

 

 

 

だが実際のところ本人はわかっていた

 

 

 

 

誰も競っていない「視力」というフィールドにわざわざ生命を与え、そこで勝手にトップに君臨している。視力なんてもんを取り柄にして自我を保っていても虚しいだけ。それでも、それだけ、、、それしかなかったのだ。

 

 

 

皆んなが大好きだった昼休みのサッカーがあまり得意じゃなかったし、50メートル走もクラスのデブと同じ9秒後半だった。

「頭が良くてスポーツができる」というのは小学校においてモテる最大の要素であるが、残念なことに両方当てはまってはいない。

ワタシの目立ちたがりな性格はどうにか食らいつこうと、全裸に「視力」という一張羅だけ羽織って少年野球の男子達、サッカークラブチームの男子達、詰まるところ一軍男子に一矢報いようと試みたのだ。

 

 

 

教室に戻ったおれの机の周りを、昼休みに男子大勢が集まってチヤホヤしていた。雪のせいで外で遊べない分、たくさんの人がいた。

 

初めての経験だった。クラスの人気者というのはこんなにも満足感の高い環境に身を置きながら義務教育を享受していたのか。何もかもが美しく見えた。周りもよく見える。みんながおれの話をしている。

おれは視力がどうとか、心眼がどうとかもうそんなことは忘れて、ただこの幸せが継続することだけを望んでいた。

 

 

机の周りで盛り上がりまくった男子の話は、ワタシが目が良すぎて「廊下の端から反対側の端の防火扉の注意書きが読める」から「あの子のパンツが透けて視える」まで話がブッ飛び、最終的に

「磯島は視力が良すぎて未来まで視えている」みたいな話にまで飛躍した。馬鹿か

 

もうそれ目が良すぎてどうこうって話じゃねえだろ、、、SFが過ぎる。

大勢というパワーに、押し倒されるかのように話に歯止めが効かなくなっていた。

 

変な盛り上がりによって人外のパワーを要求されたワタシは、少し得意げな感じで外を指差し「この雪、もう止むね」と言ってみせた。オヒレがつきまくった話に不安がありながらもがっかりされるのが怖かった。

 

 

 

 

もう視力とか全然関係ないし、めちゃくちゃ見えてたとしても無理ある。防火扉やパンツのくだりで適当にあしらって終わればよかった。やや投げやりになっていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

止んだ。雪が、ピタリと

 

 

朝からあんだけ降って、もう今日は止まないって言ってた雪がまさかのタイミングで止んだ

そりゃあ降っている雪はいつか止む。ちょっと待ってくれ、今すぐじゃない。

 

 

 

 

ウワアアとはしゃぐ男子の中心で、1番びっくりして動揺する童貞エスパー。変な汗が大量に出てすごく寒かったことを今でも覚えている。

 

 

もうその先の展開は読めていた。

あれやこれや未来を占う事をいろんなやつから要求され、その度におれは「今日はもうパワーを使い切っちゃった」と言って逃げる。

ただがっかりされるのが怖くて、いつまでも「超人的視力」にまで飛躍したダウンジャケットを脱げないのだろうな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おれはいつしか社会人になった。

今年転職も経験した。前の会社の健康診断で発覚したのだが、視力はだいぶ劣化していた。もう、あの頃の純粋さも失って、ギリギリ見えないCも勘で当てるようなこともしなくなってしまった。間違えて、少しでも視力を背伸びしようとしてると思われるのが恐ろしいからである。

 

 

「すいません、ちょっと見えません」

 

 

おれの両目はメガネしないと運転してはいけない領域にまで落ちぶれた。

 

 

 

 

コンタクトはなんか怖かったし、費用もかかると聞いていたので初めてzoffに行ってメガネを探した。本当に顔によって似合うメガネ、似合わないメガネがあるなあとわかるものの、自分に似合うメガネは何一つわからない。不思議だ。ソワソワしながら同じメガネを何度もかけるワタシを見て、店員さんが声をかけてくれた。コイツほっといたら退勤できねえと思ったのだろうか、一言目が「それより、こっちの方が似合いますよ」だった。話が早えな。上等だ。

 

 

髭面の、若いイケメンで黒縁メガネをかけていた、似合っている。そして、服もなんかすごくオシャレだ。恐らくいい匂いもしただろう。一瞬にして絶大な信頼をこのニイチャンにおき、話しかけれれて20秒もたたぬうちにフレームが決定した。

 

鏡を見てもいまいちピンときてはいないが、なすがままにレジへ誘導され、容易く財布から一万円札が出て、会計が済んだ。

 

 

 

 

 

 

似合ってるかどうかは別にして、外に出て驚いた。「視える」のだ。全てが。

あれもこれも視える。ぼやけてた遠くの人の顔も、標識や看板なんかもよく視える。満足だった。

よく聞く言葉だが、これまでどれだけ視えてなかったのかわかる。まさにその通りだった。

 

ずっとメガネをかけていると、外した時の無能感で不安になったりもする。ちょっとだけど、見えないって怖いなって思う。

 

 

 

 

 

今ならアレができる気がする。

 

あのキングダムの敵軍の動きを大将に伝えにくる役目の人。  

 

 

「前方に敵軍!!その数、20,000!!」

 

 

キングダムは中華という広大な領土を舞台に、人の皮をかぶったマッチョ達が狂喜乱舞している漫画です。面白いです。

 

 

 

 

 

あの人達の視力は一体、どうなってるのかね

何里先かもわからない人の数を一瞬にしてカリキュレートし馬を走らせ報告にくる。人外の視力。

 

しかし今ならわかる。メガネだ。zoffで髭面のイケメンからメガネ購入していたに違いない。あの頃の中華にもzoffがあったという事だ。

 

紀元前といえども目の悪い人は当然いただろうし、目見えなくて敵か味方もわからない状態のマッチョが剣だの槍だの振り回してたらシンプルに迷惑である。

 

 

偶然周りに居合わせた味方の「アンラッキー」たるや、そのまま殺されたのだとすれば御親族の皆様は悔やんでも悔やみきれないだろう

 

 

そして、仮にそんな目の悪いマッチョが何十人もいたのだとすれば、もはやそれは戦争どころではないのだ。

 

両軍の力を合わせて、まずは、戦場にいる「目の悪いマッチョ」の鎮圧をはかった方が良い。戦争はその後だ

 

 

 

つまり、秦の時代の中華にもzoffがあった。

なかったとしてもメガネ市場くらいはあったはず。

 

あれ、何の話だっけ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの雪の視力検査から20年くらい経つ。

いつワタシは「視力」という一張羅を脱いで、何を誇りにして何年も生きてこれたのか。

メガネを外した時、見えないという異常な不安が、あの頃の何かに縋りたい、何か取り柄にしたい気持ちを思い出させる。

 

 

メガネによって視力を取り戻した今、また雪が降ったら声を大にして大勢の前で言ってしまいそうだ、

 

「この雪、もう止むね」

 

 

 

 

そんで、止まないのがいいな

 

 

 

 

 

 

 

磯島

 

 

お尻を出した子、一等賞

 

に含みがありすぎてて、スッキリしません。

苦しんでいます。

 

 

正直、さっさとスマホでググってしまいたいのですが、何も考えずただ発展し続ける文明に脳死で身を預ける様子が、なんだか現代っ子みたいで悔しいので必死に考えを巡らせてます。優に20分以上が経過しようとしている。明らかに睡眠に支障をきたしています。

 

 

 

 

ワタクシはと言いますと、アメブロ、前略、mixiが中学から高校にかけての世代であり、ガラケー使ったことないZ世代に対して必死にマウント取ってるアラサーなのです。そう、貴方の周りにもいる、ソイツです。

 

 

TikTok だってやってないし、ここだけの話YouTuberにも非常に疎い。サンゴをダメにするウニをひたすらブッ殺す動画しかちゃんと見たことがない。

これに関してはいい加減どうにかしなければならないと思ってます。

 

昔、PHSボーダフォンでマウント取られて散々ウザがってたくせに、今おんなじようなことしてる自分が恥ずかしいです。すいません二度としません。PHS世代の人は黒電話マウント取られてたのかな?知らんけど。

 

「とりあえずウィルコムで2台持ちして、電池パックの裏にプリクラ貼っておけばカースト上位に君臨でき、大体の女子と友達になれた。」

「Sinceやluvをメアドに使って「付き合った」「別れた」がバレる」

みたいな懐かしい話、楽しいよね。同世代だけで今度話しましょ、、、

 

 

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スッゴイ脱線しました。

 

 

何かはわからないが耳にすごく残っているあのメロディ。「熊の子見ていたかくれんぼ、お尻を出した子、一等賞」

 

 

は?、、、何が?ちょ、、、、なんなん?

 

 

 

恐ろしいほどに日本語の文法が崩壊しており、意図もまるで掴めない。こんなの、日本人でも理解不能。日本語勉強してる人なら「ナニイッテンダコノファッキンジャップ」となるに違いない。

 

 

 

 

なんの前触れもなく登場した「熊の子」と、息つく暇もなくケツを出す「子」。文脈を読み取らせるとか、登場人物の情操を感じるとかフル無視した、身の毛もよだつ一方通行。何かを伝えようとする気が全く感じられない単語の羅列により、今のところ「おそらく日本語」と言う情報しか入ってこない。

 

そもそも、口語でもないのに脱落が激しすぎる。

「が」が抜けまくってる。入れろよ。

 

 

 

 

 

 

 

全体的にどういう事なんですか、??

 

 

 

 

読めば読むほど、いろんな解釈ができる。そこで今回は何を伝えたいのか、どんな含みがあるのか、考えるほど出てきた中で可能性の高そうなものをいくつか発表したいと思います。

 

 

 

 

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まず、この不気味な歌の全貌は私の知っている限りで、

「熊の子見ていたかくれんぼ、お尻を出した子、一等賞、夕焼け小焼けでまた明日。また明日。いいないいな、人間っていいな、美味しいご飯に(なんとかお風呂)、あったかい布団で眠るんだろな、僕も帰ろお家へ帰ろ、デンデンでんぐり返しでバイバイバイ」

(括弧部分はうろ覚えです。詳しい方、ご指摘ください。)

 

「人間っていいな」という発言から、主語はバケモノ若しくは人外の何かだと推測できる。

ここでいうと、「熊の子」がそれに当たる。

 

 

 

 

 

全体を俯瞰すると、一文一文で意味の通じるものはあるものの、「急なでんぐり返し」や「かくれんぼ」など、文としての繋がりを見出せないものも多い。そして何よりも、「お尻を出した子、一等賞」だけ異様に浮いてる。そういう意味で、何かの比喩表現として捉えるか、ことわざ的な含みを持つものだと解釈する方が妥当性が高い。

 

 

 

 

 

 

「お尻を出した子、一等賞」の含みとして現段階で1番可能性があるなと考えている解釈は、

 

「いつもかくれんぼにおいて、一等賞を取る高いハイドスキルを持ち合わせたやつが、今日はお尻を出してしまっていた。」転じて、あらゆる分野の達人でも、時には失敗してしまうこともある。

 

これは、「河童の河流れ」や「猿も木から落ちる」と同一ラインの解釈と言える。

なんか、これ系のことわざ、多くない?弘法も筆の誤り、釈迦にも経の読み違いとかもそうじゃない?

 

プロや達人がミスる様子にキャッキャと喜んで

何回も同じことわざ作った我々の先祖、陰湿すぎないすか??

 

 

ちょっと重複が過ぎるか、、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

「熊の子見ていたかくれんぼ、お尻を出した子、一等賞」

 

次に可能性があると思う解釈は、

「かくれんぼという隠密性の高い競技において、肌の露出は目立つので命取りになるが、お尻を出したやつが逆に自然に溶け込み一位になった。一般常識で保身に走るより、思い切りをつけて行動した方が、物事というのは案外安定的に進むものだ。転じて、様々な技術革新が蔓延り、既存事業の拡大に傾倒し変革を受け入れられなかった企業が破壊的イノベーションの波に呑まれて行く様」

 

 

 

 

 

こちらは、クマちゃんを使って表現せんとする事象としてはややダイナミック過ぎるきらいがある。しかしながら、後ろに続く技術革新による生活環境の変容の記述にスムーズに繋がるため、少しばかり強引ですが文脈的にアリだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして深い考察の末に先程到達した1つの仮説、それは、別に「転じない」というものです

 

つまりこれは、なにも ”転じて” 比喩的にある事柄を巧みに説明する訓戒の類ではなく、ただ単に一匹の熊がかくれんぼを観察していたところ、シンプルに、お尻を出した子が優勝しました という特定の事象の発表以外の何物でもない、という恐ろしい仮説です。原点に還る。

 

すなわちこの意味は、と聞かれれば無論文字通り「四足歩行の毛深い生き物が、かくれんぼを見ていたところ、最終的にお尻を出した者が勝っていた。」というだけ

 

 

 

、、、、、、、、

 

 

 

 

 

 

まあまあ可能性があるかなと思うのは、

 

「熊の子見ていたかくれんぼ、お尻を出した子、一等賞」の漢字にフォーカスした仮説である。

「子」に対する解釈のアプローチが異なっていたことによって思考が行き詰まり、本来の意図を読み取れないのではないか?というコペルニクス的転回による逆転思考である。

 

本来の漢字は「クマの娘見ていたかくれんぼ♡、お尻を出した娘、一等賞♡」で、動物っ娘メイドカフェにて催された萌え萌えかくれんぼ♡において、ある娘が御法度とされる「お尻だし」で客を魅了し、その日の個人売り上げ1位を達成した。転じて、物事というのは時にやってはいけないと分かっていても、危ない橋を渡らなければならない時もある。

 

 

 

こちらは、、、、、まあ、状況によってはあり得るだろうな。という見解です。

 

萌え萌えかくれんぼ♡についての詳細を考えていたところで、一旦我に返ったのでもう寝ます。

 

 

失礼しました。

 

 

 

 

 

 

磯島

実家の猫

 

もう随分と昔の記憶。

 

ある雨の日、学校から帰ると庭に猫がいて、何やら与えられたミルクと食べ物を貪るように食べていた。それを嬉しそうに見る妹と母、大体、察しがついた。

 

私の実家は田舎の中でもおそらく上位に食い込む程、“田舎”であり、最寄りのコンビニや駅、スーパーなどは到底歩いて向かえる距離にない。近所にはワケのわからない地蔵、巨大な精米機、全く機能していないバス停、そして森がある。

見渡す限りの畑と田んぼ、野生のサルやイヌ、ネコなんかは日常に溶け込み、毎日のようにクマが出たと防災放送が流れる。夜になるとキジバトとカエルの鳴き声が心地よい、といったそういう“田舎”なのである。

 

なんでしょう、この田舎度合いを動物の名前の羅列でしか表現できないボキャ貧さにびっくりしてます。

 

 

 

 

 

 

 

 

まあおそらく、庭にきた野良猫に妹が餌を与えたのだろう。

 

 

 

 

 

これは田舎あるあるなのかもしれないが、庭に入ってきた野生動物や公民館にいる動物にエサを与える行為は、多くの場合、ご法度とされている。

理由は単純で、餌を求めて棲みついてしまう可能性が高いから、なのだ。ハトにエサをやらないで!と同じ原理だ

 

 

つまりは、庭に入ってきた猫にエサを与える行為それ自体にはソイツを「飼う」責任と覚悟が伴うということだ。

 

しかし、情を捨ててお腹が空いた野良猫を放置することの方が確かに難しい。

当時の妹にとっては、可愛いし、可哀想だから餌をやる。程度のことだったのだろうが、母は棲みつくことを懸念し「あんまりご飯あげすぎないでよ」と軽めに釘を刺した。 思いっきり棲みついた。

 

 

 

 

その猫は庭でも1番日の当たる場所で横になり

鋭い目つきで睨みを効かせていた。野良猫ということもあり、耳は喧嘩で欠けて、何より痩せこけていた。

 

 

完全に棲みついてしまった猫を、飼うのか飼わないのか家族で意見が割れた。というか、父親以外は賛成だった。

 

 

「ああ、、棲みついちゃったなら飼うしかない。」

「こんなに痩せちゃってる」

一糸纏わぬ母と妹にはそれを「飼う」選択しか見えていないらしい。


父親は猫を見るなり悲鳴を上げ、これに猛反対した。「そんなもん、うちで飼えるわけないだろ、家が毛だらけになってしまう」父は動物が苦手な訳ではない。むしろ昔から犬を飼っていたし、好きな方だろう。でも、猫アレルギーだった。早く。自然に返せ。外に出せ。家に上げるな!家が毛だらけになる!毛だらけになるだろ!毛だらけになったら、大変だろう!

大騒ぎしている

 

 

普段なら飼うことに反対する母は、諦めた様子で「もうこの猫を自然界の野生に返せない」「そんなことをしたら、野良猫界隈の生態系が崩れてしまう」的な事を言った。おそらくもうこの猫は人間界の味を知ってしまったみたいなニュアンスだっただろう

生態系が崩れたら、責任が取れない!

 

 

 

 

 

猫アレルギーだから嫌だ、という気持ちは分かるが、一方、野良猫界隈の生態系については一切意味が分からない。たかが野良猫1匹を飼いはじめたとこで、生態系が崩れるわけなくない?

森の番人か何かなんだろうか?

 

 

 

母が動物好きということは知っていたが、“野良猫界隈の生態系” に熱い女性だとは、さすがに知らなかった。私は小学生ながらに、母が自分以外のものに気をかけることができる余裕のある人なんだ、と納得した。

 

結果的に、彼女たちの意見は父の猫アレルギーという切り札を粉砕し、猫はうちで飼育されることになった。

 

 

ていうか、猫アレルギーの家族をお構いなしに同じ屋根の下で猫飼い始めた。という出来事そのものが不思議だが、親父が猫アレルギーというのはみんな初耳だったし、信じていなかったのかもしれない。今思えば、父の主張が尊重されることなど滅多になかったようにすら感じる。

 

 

 

名前は妹が決めた。毛模様がチーターに似ていることから「チーター」と命名された。安直すぎる。

 

 

チーターはその名前に恥じぬ獰猛さを持ち合わせていた。最初の頃は人間を警戒し、懐いているのか懐いていないのか全くわからなかった。

ご飯食べている時、顎を撫でられている時は低い音でグルッルルッルウ↑と鳴くが、抱っこしたりお腹を触る人間に対しては一切容赦しない。「人間ごときが俺に触れるんじゃねえ」そんな勢いで爪を振り下ろし、肉を切り裂く。骨も断つ。あとすごく嫌な顔をする。

 

 

 

甘えたり、猫用のおもちゃで遊ぶことはあまりなかった。いつもソファの上にちょこんと座り、全てに無関心を決め込んでいた

それはクールなイケメンだった。私は、男として尊敬の念すら覚えた。

 

嫌なことにはハッキリ嫌と言い、鋭い目でこの世の理を否定する。決して自身のスタンスを崩さない。時折、目を瞑って精神統一する姿はどこか物々しく、渋さすらも感じさせる。

「プライド」だとか「他人からの評価」などという下等な”飾り“に左右されることなく、

「好きにすれば良い」みたいな、涼しい顔をしていた。

 

 

 

 

出会ってすぐだったが、私はもうこの漢(オス)に

魅入っていた。勝手にリスペクトしこんな男になりてえとまで思った。そうだ、“チーターさん”。“チーター兄貴”とそう呼ばせていただこう。 雌(メス)だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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チーターは「雌」だったのだ。

 

 

 

 

 

 

イケメン、カッコいい、いぶし銀だ、今日も佇まいが渋い、とその男気を祭り上げてきたチーターが、女性だった。

 

 

世界を見下し、骨も肉も断つクールな女性。

つまり天海祐希ってこと?そう、女王の教室の、それだ。

 

チーター」という名前、このクールな態度、思想は男性のそれだろう、漢の思想だ。という謎の先入観による痛恨のミス。

 

 

 

 

不躾な私を見て、チーター姉貴は眉ひとつ動かさず少しこちらを見て、静かに目を閉じた。

コイツはもうダメだ。と思ったのだろう。

懐の深い猫でよかった。場合によっては腕の一本ぐらい持っていかれてた可能性も十分ある。

 

 

 

 

 

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動物の感情や、何を考えてるかを想像することは大抵、「人間に当てはめたら」という大前提で行われてる。

 

 

コチラ側が与えた影響に対して、動物の反応までコチラ側の視点で物を言うニンゲンのスタイルほど暴力的なものはない。

 

いやわかるよ、仮に、めちゃくちゃ人間の言葉喋れる猫がいて、ソイツが「ねこのきもち」の編集担当、監修を行っていて、大多数の猫が「わかるわぁ」というなら頷ける。

「あ〜その猫の反応はねえ、眠い時のやつ」「その鳴き声のトーンはご飯欲しい時」「わあ嬉しがってる」

 

 

勝手に動物はこうだと想定し、勝手に統計でこうだったと結論し、そして勝手に好きになったり嫌いになったりすることが出来る。いつだって一部しか見てない。

 

人間でさえ文化や地域の違いで感情や仕草、行動にめちゃくちゃ違いがあるのに、動物同士の関係性、ましてや猫文化なんて私たちには計り知れない異次元なものじゃないすか。一辺倒に「猫がこうしたらこう思ってる」みたいな憶測ってどうなんでしょうね。

 

チーターはただそこにチョコんと座って一貫して目を瞑っているわけだが、その間、何を考えているのかは相変わらず一切分からない。人間をぶっ殺そうと計画しているのか、今日はさみいから早く寝るべなのか、技術力のある企業に投資してえなのか。でも自分は自分の中で勝手に作り出した猫の偶像と対話し、勝手に、猫と何かが分かり合えたような錯覚を起こすんです、身勝手だなと思います

 

 

 

 

 

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私は、中学生になった。

チーターは相変わらずソファの上に体を丸めるが、少し食べ過ぎなのか貫禄が出てきた。

父親も慣れたのか時折舌を鳴らして猫を呼んだりしていた。

 

ある冬の日、私は父に強請ってスピーカー機能が付いたエナメル生地のバッグを貰った。肩から下げるタイプで、ラジオコンポのイラストがどデカく描かれている。というか、ラジオコンポに模したバッグで、ソイツから音楽が再生できるのだ。

 

今想像するだけでも、鳥肌が止まらない神がかった厨二アイテムだが、私は当時、コイツで朝、大音量でSUM41を流しながら登校したら最高にカッケエじゃん。と思った。

 

 

 

 

当時の私は別にオシャレにも興味はなく、髪型だってセットしたこともない。女の子とまともに喋ったこともない、しがない童貞だった。

中学生だったこともあって、もちろん周りには童貞しかいないわけだが、モテるやつには際立った共通点があった。

 

モテるやつは余すことなく、ワルだった。大抵のワルには不思議と彼女がいたし、ワルはクラスの中心にいて、いつだって意見が通った。そして、ワルはなぜか女の子と自然に会話ができるのだ。

 

 

 

私はこのスピーカー機能がついたバッグで最高にカッコつけて、ワルの仲間入りを目論んだ。

 

当然、公立中学だったのでスピーカー機能がついたバッグなんて余裕で不要物扱いで、先生に取り上げられるだろう。しかし、バッグで最高にカッコつけた後、先生に見つかって取り上げられる。というのはむしろ、おれのワルが初めて露呈するパフォーマンスになり得る。「普段はあんな感じなのに、、意外とワルじゃん、、、、トゥンク////:」

俺の作戦は完璧だった。

 

 

前日、セブンでギャッツビーのワックスを購入した。もちろん明日を最高のパフォーマンスで臨むためである。ピンクの容器で500円玉くらいのサイズのやつだ。なるほど。これが一回分か。

 

家に着くやいなやワックスとスプレーを取り出し、そそくさと鏡の前に移動した。セットの仕方なんてものは知らなかった。あれじゃない、こうじゃないと試行錯誤した結果、髪をこれでもかと言う程に天空めがけてゴリゴリに持ち上げ、ワックスでゴリゴリに固めてから、スプレーでゴリゴリに固めた。明らかにワックスをつけ過ぎて毛束に光沢が走っていたが、おれにはワックスをつけた髪の普通が、スタンダードがどうなのかわからなかった。どこに着地していいのか。わからないからとりあえず天を目指した。

殆どウニとしか表現のしようが無い自らの頭髪を見て一人、心地良い満足感を覚えた。完璧だ。

これで明日朝学校に行く前に髪型に悩まなくて済む。

人事を尽くして天命を待つ。それだけだ。俺は徹底した

 

 

事件は教科書をラジオコンポバッグに移そうとした時に起こった。

時間割を確認し、明日の教科書を入れようとバッグを手に持った時、何も入ってないはずのバッグに少し重みを感じた。

 

雷に脳天ぶち抜かれた衝撃だった、中にはでかいモグラの死体があった。

「ウワッッ!!え!?、、、なに、、臭ッ!!ネズミ、、?モグラァ!!!!」

 

 

血と土が混ざったものが中で散乱し、何より臭え。

 

確実にチーターの仕業だった。所謂お裾分けみたいなやつだ。時折、チーターは庭からネズミやスズメ、モグラを捕まえて家に持ってくる。そして食べるわけでもなく置いておくのだ。

 

急いでバッグを逆さにしてモグラを処理したが、血と土でベトベトになっている。中にはスピーカー用の機材が露出してて水洗いが不可能だった。かと言ってウェットティッシュでゴシゴシ綺麗にする勇気は無かった。

 

 

おれの計画は無惨にも散っていった。天に向かって伸びた黒いモダンアートがメシメシと音をたて崩壊した。

 

 

 

 

チーターが何を考えているかはやっぱりわからない。

たまたま、ちょうどいいバッグがあったからそこにモグラ入れたのか、おれの頭から伸びるアートやしようとしているダサい行為に気づいて止めてくれたのか。

 

 

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大学生になって実家を飛び出し、いつしか社会人になった。家族のグループLINEが動いて、母からチーターが亡くなって庭で荼毘に伏せたと知らせを受けた。

いつもの場所で老衰で逝けたとのことで幸せだったろう。

 

 

人間に真意はやっぱりわからないが、あの時、我を忘れた童貞の奇行を止めてくれてた彼女にありがとう、と伝えたい。

 

 

 

 

 

 

磯島