タイトルで「夢」って書いてめちゃくちゃイキりましたが私の夢はお金持ちになることです。
皆さんはご存知でしょうか、JRAのニュースで4億7千万円の当選者が出たという話
なんでもWIN5で100円の馬券が化けたみたいで、ニュース見た途端に私の貪欲と傲慢、嫉妬やエロスが包括的爆発を起こし、お金持ちになりたいと中学生みたいなことをブログにしたためています
ところで急用で実家に帰ることになり、久しぶりに帰省した 駅から家までは妹が車で迎えに来る。もう大学を卒業するらしい。恐ろしい
自分の部屋は二階の角にあり、よく日が当たる。11月が誕生日なのだが、毎年涼しくなったこの季節に夥しい数のテントウムシが隙間という隙間を縫って侵入して来る。暖かい所が好きなようだ
昆虫という枠組みの中ではその小さなボディと赤と黒の斑点模様で割と可愛らしい要素を持ち合わせ、昆虫カーストでは上位のテントウムシちゃんだが、ちゃんと顔見るとキモかったりする、昆虫ってそんなもの
見えないからイイ バレなきゃ大丈夫
そんな社会的イデオロギーを教えてくれるのもまた昆虫
そんなことを思い出しながら不意に小学校の卒業アルバムを手に取った
将来の夢コーナーで「サッカー選手になりたい」「お花屋さんになりたい」「宇宙飛行士」と如何にもありきたりな職業が散りばめられていてなんだか懐かしくなった。
私というとお金持ちではなく「パン屋さん」
書いた記憶が全くなく、めちゃくちゃパンが好きだった思い出もないが、多分パンの本を読んだのだろう。そんな気がしてきた。
さっきまで文集で小学校の体育会の思い出や中学生になったら、、、、と語っていた男の急な「パン屋さん」には流石に面くらった
クラスは28人ほどの小規模人数で、散りばめられたみんなの夢は、私のパン屋さんを除いて希望やワクワクに溢れていた。
その中で一瞬目を疑う夢があった
「ドラえもんになりたい」
一目見た途端、様々な思いが駆け巡った
熟練した武士や居合いの達人は斬り合う前に
相手の刀の持ち方や、些細な身体の力の入れ方
などで、ある程度相手の経験や力量を測れるという。
腕相撲で手を組み合った瞬間「あ、負ける」と悟るアレに近い
「ドラえもんになりたい」
コイツを目にした時、既に私の体は硬直し
拭い切れない憶測が、、、いや確固たる事実がそこに鎮座していた
「ただ者ではない」
そう悟るのは至極簡単であった。
「ドラえもんに会いたい」とか「ドラえもん欲しい」「しずかちゃんとイチャイチャしたい」とかならまだわかる。
「ドラえもんになりたい」は明かに様子がおかしい。ちょっと具合が悪いとかそういうレベルではない。
唖然とした直後、思わず口から「いや、なってどうすんだよ」とこぼれたがアルバムのページをめくる手は震えていた。
心では否定していたが身体が認めていた。
一目見た途端「あ、斬られる」そう悟ったのだろう
そんな爆弾を落としたテロリストはF子ちゃん。あんまり覚えてないが内気で優しい女の子だった
彼女は齢12にして私利私欲的な考えを持たず
「ドラえもんに会いたい」とか「ドラえもん欲しい」「しずかちゃんにビンタされたい」
などという欲を言わなかった。
ただ一つ、「ドラえもんになりたい」
「欲はない、でも叶うならば私がドラえもんになってみんなの夢を自慢のポケットで叶えてあげたい」
そう伝えているのだろう
そんな考えが持てるのはガンジーだけなのだ
パン屋さんになりたいとほざく自分の傍でガンジーがドラえもんになりたいと言っている過去があることにようやく気づいた自分。
お金持ちになりたいとほざく今、F子ちゃんは何になったんだろう、、、、、
磯島